総理演説─自分に酔っている感すらあり、もう少し大きく構えては
いよいよ国会、今日は総理の施政方針演説が行われました。これから代表質問、そして来年度予算の予算委員会と、議論が本格的にスタートします。
今日は、総理の施政方針演説、を聞いて感じたことを少し申し上げたいと思います。
戦後以来の大改革だ、ということを総理は何度も強調されました。しかし、具体的に何をどう改革するのかということは、いろんなことを言われましたが、「戦後以来」という割には、大きな改革については触れられませんでした。
あえて言えば農協改革、そして安全保障法制の問題。こういったことを指して言われたのかもしれません。
しかし農協改革、全中の監査権限を取り上げれば、なぜ総理が以前約束された農家の所得倍増に結びつくのか、強い農業が成り立つのか。そこの説明は全くないままです。
そして、格差の問題についての言及は全くない。いろいろな社会保障の改革についても触れられましたが、格差が広がっていることについてどう考えているかという説明はないままです。
安全保障の問題についても、「集団的自衛権」の言葉すら出てこない、ということで、非常に抽象的な議論に終始した感じがします。
そして演説の途中で、批判ばかりではだめだと、野党席を指さして言われました。総理としては異例の態度ですが、もちろん野党が批判ばかりしているわけではありません。
補正予算の審議の時も、非常に建設的な議論が多かった。そして、後藤健二さんをはじめ、お2人の人質殺害事件のことについても、今後のために検証が必要だということで厳しい議論も出ましたが、もちろん批判のための批判ではありません。
そういうことを見ると、もう少し総理も構えを大きくして、いろいろな意見に対して、それを受け止め、そして必要なものは取り入れていく、そういう姿勢を示されたほうがよかったのではないかと思います。
自分だけが戦後以来の大改革をやるんだと、自分に酔っている感じすらするわけですが、個別のことは、これからしっかり議論していきたいと思います。
月曜日には、私も本会議の代表質問に立ちます。もちろん批判のための批判ではなくて、こちらの考えもしっかりと伝えたうえで、前向きな議論をしていきたいと思います。
引き続き、来週には予算委員会も予定されています。そこでもバッターとして立つ予定です。いい議論をしっかりしていきたいと思います。
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