茨城の栗─6次産業化の現場で地方活性化の1つのモデルを見た
週末土曜日(3月28日)に、目の状態も大分良くなってきたと思われるということで、近場である茨城をお訪ねして、農業の6次産業化の現場を見てきました。
短い時間でしたが、いろいろ盛り沢山で、茨城といえば千葉と並ぶ首都圏での農業県の位置付けですが、県特産の大豆を使った豆腐や豆乳を作っている豆腐屋さん。あるいは、最近は菌生椎茸が増えていますが、頑固に原木椎茸を作り、その椎茸を単に出荷するだけではなくて、例えば椎茸たっぷりの肉まんなどを商品開発しておられる方など、非常に興味深い事例をいくつか見せていただきました。
中でもやはり、栗を使った様々な試みは非常に面白いと思いました。私は最近まで、茨城県が栗の日本一の産出県であるとは知らず、三重県の隣の岐阜県あたりが栗の最も大きな生産県かと思っていましたが、実は茨城がダントツの生産県で、そこで栗により付加価値を付けようといろいろな試みが行われていました。
1つは規格外の栗を豚に食べさせて、その豚の肉を売るという試みで、これはまだ始めたばかりと伺いました。今、日本ではイベリコ豚が有名で、このイベリコ豚はどんぐりを食べた豚です。どんぐりでもそれだけの付加価値が付くわけですから、栗ということになれば、もちろん本来商品にならないような規格外の栗を使っていると思いますが、素晴らしいベーコンやソーセージが出来るのではないかと思います。私もメンチカツを頂きましたが、大変おいしかったです。
そして、栗をペースト状にして、例えばジャムの代わりに使うとか、あるいは東京のお菓子屋さんやレストランに卸しているとか、そうしたことも始まっています。
頂いて食べてみましたが、非常に甘くておいしい栗で、今までは単に生の栗を売っていたのが、そこで貯蔵庫とか、加工施設を農協さんが中心になって造って、そして単に秋のシーズンだけではなくて、年間を通していろんな商品を出せるということになれば、より付加価値が付くというか、儲かる、そういったことが可能になるのかと思います。
この6次産業化というのは民主党政権時代に本格化したので、あちこちで新しい試みがなされているのですが、生産者の農家の皆さんがやる気を持って、色んなことにチャレンジしていただき、そしてより高く売る。生であれば、たくさん出来たときなどは値段も下がってしまいますが、需給調整もやりながら、より付加価値を付けて、新しい需要を作っていくと、お互い工夫の競争だと思います。
地方が自分たちで地方を活性化していく。1つのモデルを見たような気がします。
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