米ガイドライン─国会無視、国民軽視では国の安全の基盤を失う
27日、新たな「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)が、「2+2」つまり両国の外務・防衛大臣の間で合意されました。
私は今回のことは非常に問題だと考えています。防衛協力のガイドラインの関連法案はまだ国会に提出すらされていません。したがって議論は全くありません。そして、その中には憲法解釈の変更(集団的自衛権の行使容認など)も含まれています。
国民に全く示されないまま、国会にも示されないまま、日米間で閣僚が合意し、首脳会談でも確認されるということは今までになかったことで、まさしく国会無視、国民軽視の安倍政権のやり方です。
こういうことがまかり通ってしまうと、何のために国会があるのかということになると思います。これは我々野党だけではなくて、与党議員の皆さんも、このことに対して「本当にそれでいいのか」としっかりと考えてもらいたいと思います。
いずれにしても、具体的にはこのガイドラインを体現した安全保障法制の議論ということで、国会で5月半ば以降議論されていきます。ここで分かりやすいしっかりした議論をしていきたいと思いますが、政府は基本的には、多くの論点を含む10本ぐらいの法律を1つに束ねて、1本の法律として国会に出してくるということですから、ますます国民から見るとよく理解できない内容になってしまっています。
それをどう分かりやすく国会審議の中で議論していくかというのは、我々野党の責任であるとともに、安倍政権にも国民に少しでも理解していただく、そういう姿勢で対応してもらいたいと思います。
そうでなければ、安全保障という国民生活に直接関わる法制が、国民の理解のないままに勝手にどんどん決まってしまうということになりかねません。
それは我が国の安全の基盤をいつの間にか失ってしまうということにもなりかねない問題だと思います。
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