『兄のランドセル』─在りし日の故・山本孝史議員の記憶が蘇る朗読劇
日曜日(11日)に、NHKホールで開催された『兄のランドセル』という朗読劇に行きました。
民主党で、現職でお亡くなりになった山本孝史議員の生涯の物語です。山本孝史さんを俳優・田中健さん、奥さんのゆきさんを女優・市毛良枝さんが演じられました。
山本孝史さんは、1993年の衆議院総選挙で日本新党から当選された当時からずっと交流を続けてきました。新進党、民主党と同じ党で、私もかつては、衆議院の厚生委員会に所属していたので、山本さんとは非常に接点がありました。
思い出深いのは、1996年の厚生委員会で、私が野党側筆頭理事、山本さんが次席理事で、介護保険法の制定、健康保険法の改正、そして臓器移植法の制定、この3つの大きな新法や大改正を担当したことです。
非常に忙しい厚生委員会だったのですが、最後、山本さんと相談して、「臓器移植法を先送りできない。私たちが理事をやっている間に成立させよう」ということで、根回しをして、議論し、成立させました。
その後、山本さんは参議院へ移られ、がん対策基本法と自殺対策基本法の成立に全力投球されました。途中から、自らもがんを患うなかで、命を削りながら、執念を持って、両法の成立に向けて努力していた姿を私はよく覚えています。
山本さんの両法の成立に対する執念は鬼気迫るものがあり、今回の朗読劇は、そのときの記憶を鮮明に蘇らせるものでした。政治家にとって、何が重要なのか。山本さんの姿を思い出しながら、改めて考えさせられました。
あのときの山本さんの働きがなければ、がん対策基本法も自殺対策基本法も、成立が何年か遅れた可能性が高い。この2つの基本法ができたことで、政府としての取り組む姿勢も大きく変わり、そして、多くの命が救われたことを思うと、山本孝史さんの思いが世の中を大きく動かしたことを、改めて、深い感慨とともに思い起こされた朗読劇でした。
朗読劇を聴いていませんが、感銘を受ける記事です。国民のため、人の幸福のために命を懸けて働いていて下さる方々、本当にありがとうございます。一方には、権力のため、保身のため、名誉と金のために議員となっている人が、あまりに多くいます。悔しく、残念で、悲しいです。岡田先生、その誠実さでやり通してください。自民党の思いあがった横暴を打ち破ってください