参議院の定数増と議員歳費の自主返納─有権者をあまりにもナメている
国会議員の歳費法改正案が18日の衆議院本会議で可決・成立しました。とんでもない代物であり、到底認めることはできません。
この改正法は、月額7万7千円を目安に、参議院議員の歳費(給与)を自主的に国庫に返納できるというものですが、そもそもは、参議院議員の定数が今回の参議院選挙から6議席(改選3議席)増加することで、その経費が増える分を補うものであるとの位置付けです。
しかし、消費税引き上げで国民負担を増やすなかで、かつ、2012年11月の党首討論で、衆議院解散にあたって安倍自民党総裁が野田総理に議員定数削減を約束しながら、それに全く反する参議院の議席増そのものが公約違反です。(ちなみに、衆議院においては、2014年に5議席減、17年に更に10議席減となり、三重県も前回総選挙から定数が5から4に削減されました。)
加えて、今回の自主返納の仕組みは3年間限定であり、かつ、参議院議員の自主性に委ねられていて、どこまで返納が実行されるか不明です。法律で定めたとおり返納した人としない人の明示もされないという、徹底的なごまかし法です。この法律に賛成した与党や野党の一部政党が、これで定数増を言い訳できると考えているとしたら、有権者をあまりにもナメていると思います。
参議院の良識は、一体どこに行ってしまったのでしょうか。
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