答弁が軽く流れる――総理に一本筋が通ったものがない
予算委員会では、今日も雇用の問題を中心に、あるいは格差の問題を中心に集中審議が行われています。総理も予算委員会に出席しています。
午後、これからは枝野幸男議員や原口一博議員が登場しますので、非常にいい議論が展開されるだろうと期待をしています。
しかし、今回、私自身も予算委員会で2回質問しましたし、あるいは、皆さんの質疑を聞いていて感じることは、答弁が非常に軽く流れていくといいますか、上っ面だけの答弁が非常に多いということです。
今日の安倍さんの答弁を聞いていても、真剣に全部聞くというよりは、何か途中で安倍さんの答弁がどこか遠くに行ってしまうという感じがするのはなぜなのか。自分としても、安倍さんの言っていることは、あとで議事録を見るとそれなりのことは言っているわけですけれども、どうしてそれが心に届かないのかということを考えていました。
いろんな理由があると思いますが、基本的には安倍総理自身の考え方に一本筋の通ったものがないということに起因するのではないかと思っています。
彼は著書にも書かれていたように、「保守主義者」であると自ら言っています。保守の対立概念としては進歩とか改革ということだと思います。安倍さんが自ら保守主義者と言いながら、しかし一方で、雄弁に進歩・改革についても語るということで、この人の本当のところはどこにあるのだろうかということが、話を聞いていてもよく分からない。それぞれの良いとこ取りを話しているようにしか聞こえない。
外交でも総理になる前に言っていたことと、総理になってから言っていることが全然違う。そういった一貫性のなさ、一本筋が通ってないこと、そういうことが安倍さんの発言を非常に軽いものに聞こえさせてしまうのではないかと、そんなふうに思っています。
各閣僚の発言を聞いていても、同じような答弁が多いわけですけれども、そういう中であえて骨のある答弁といいますか、自分の言葉で語っているなと私が思うのは、総務大臣をやっている菅義偉さんです。当選回数はまだ少ないわけですけれども、彼の言っていることは、それに賛成するか反対するかは別にして、それなりに説得力を持って聞こえてくるなと、そんなふうに思っています。
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